茶匙(ちゃさじ)、単に杓とも呼ばれ、茶入・薄茶器から抹茶をすくい茶碗に入れる道具です。 大半は竹製ですが、象牙・木地・塗や蒔絵を施したものもあります。また古くは鼈甲(べっこう)・金属のものあったようです。 抹茶をすくうだけの20㎝未満の竹製品ということにおいては茶道ならではの価値をもったものと考えられています。 茶杓を通して削った人の人格や物語などが何百年も大切に伝えられているものもあります。 利休の時代になり徐々に作者が筒を添えて署名する形式も整い今日に至っています。 また特徴的なことは、様々な茶人の作が多く利休以後の茶杓では「銘」をつけたものが多く見られます。その銘には禅語・謡曲・和歌・詩・句などから名前をとったものなどがあります。
茶碗
一服、一碗に込めたおもてなし、抹茶を引き立てる器