茶の湯日記

名物の茶道具を細かく分類、松平不昧 ー茶人列伝ー

松平不昧(まつだいらふまい)一七五一(寛延四)~一八一八(文政元年)

名は治郷(はるさと)。出雲(現:島根県)松江藩の七代目藩主。国家老朝日丹波の補佐を受けて藩政改革に挑み、治水・河川改修、新田開発、殖産では砂鉄の増収に成功しました。

 

少年期より石州流の三世伊佐幸琢に茶の湯を学びました。後に自らを天下一の茶人に任じて石州流不昧派、つまり「不昧流」をたてました。形式や道具にこだわる当時の町人たちの茶の湯を批判し、わびの精神を説きました。

財政立て直し後は名物収集にのりだしました。それまで単に「名物」と呼ばれていた茶道具の名器をさらに細かく「宝物」「大名物」「中興名物」などと分類し、十八巻にも及ぶ著書「古今名物類聚」にまとめました。また、松江藩内で美術工芸の振興も図り、陶芸(出雲焼)や漆工、木工の世界で多くの名工を育てたことも知られています。

※参考文献:茶湯人物ハンドブック(淡交社)

 

 

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