萩焼(はぎやき)は山口県萩市と長門市で焼かれる陶器をさします。
陶祖は朝鮮渡来の李勺光・李敬の兄弟と伝えられています。
毛利輝元が一六〇四(慶長九)年、萩入府に際して勺光が萩市椿東(旧松本村中之倉)に開窯し「御用焼物所」と称し松本萩の礎を築きました。
一六五七(明暦三)年には分かれて長門市深川湯本の三ノ瀬に深川萩が誕生しました。この二窯の系譜が現在まで継承され窯の火を守り続けておられます。
作品の特徴は三島手・粉引手・刷毛目・伊羅保など高麗茶碗の影響が認められ、高台に切高台・割高台など切込に特徴が見られます。土味はざんぐりとした味わいが見られる。
また登窯でゆっくりと低温で焼かれるため、焼締が少なく土が柔らかい仕上がりになります。そのため吸水性に富み、貫入 (かんにゅう: 表面にできた細かいひびのこと)を通じてお茶・水が染み込み、使い込むうちに色合いが変化して味わい深い景色を生み出します。これは「萩の七化け」と呼ばれ萩焼を楽しむ醍醐味でもあります。その一方手入れをしっかりしないとカビなどが発生しやすいので注意が必要です。
現在は、
松本萩の坂高麗左衛門・三輪休雪
深川萩の坂倉新兵衛・田原陶兵衛・坂田泥華
などがそれぞれ開窯以来の伝統を受け継いで焼いておられます。
※参考文献『やきもの事典』
当店では新旧問わず
萩焼の買取りをしております。
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