≪秋の銘ー年中行事≫
・八朔(はっさく)
八月の朔日(ついたち)、八月一日のこと。昔はこの日に方策を祈る風習があった。
・盂蘭盆会、魂祭(うらぼんえ、たままつり)
旧暦七月十三日~十五・十六日にかけて先祖の精霊を迎えて供養する仏事。
・門火(かどび)→迎火、送火(むかえび、おくりび)
盂蘭盆会で精霊の道しるべに家の門口で焚く火をさす。迎える火と送る火とがある。
・大文字(だいもんじ)
ここ京都で八月十六日の夜に行われる盂蘭盆会最後の行事。五山の送り火とも。
・精霊流(しょうりょうながし)
先祖の精霊を送り出す日に、仏壇に供えたものを麦わらなどで作った舟に乗せて流すこと。灯籠を流すことも。
・御法の花、法の花(みのりのはな、のりのはな)
蓮の花こと。釈迦の生誕を告げて開いた花とされ、仏教(法)および浄土を象徴する花。
・荷葉(かよう)
蓮の葉のこと。
・重陽、重九、菊の節供→着綿(ちょうよう、ちょうく、きせわた)
旧暦九月九日に行われる節供。菊の盛りの時期にあたる。
・菊慈童(きくじどう)
「太平記」にある中国の故事。帝の枕をまたぎ流罪になった侍童は哀れに思われた帝より法華経の中の偈を書き付けた枕を賜る。配所の山中にて童子はこの偈を菊の葉に書き写しておいたところ、菊の葉にたまった露が川の水に落ち、霊水となってこれを飲んだ童子や下流の人々も病気が治り不老不死の長寿を保ったとされる。八百年後に同じ姿で時の帝に召し出された童子はこの偈を帝に捧げたという。
・秋祭、里祭、在祭(ざいまつり)
田の神を迎え豊作を祈る春の祭の後、秋は田畑の実りに感謝する祭が行われる。海辺で行われるものは浦祭、瀬祭、磯祭などという。
次回は、茶の湯の銘ー季節のことば「秋ー動植物」
※参考文献「茶の湯の銘 季節のことば(淡交社)」
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