茶の湯日記

《買取品目》高麗茶碗ー日本の茶人が見出した美の産物ー

高麗茶碗

「高麗茶碗」とは朝鮮半島で焼かれ、日本に伝世した茶碗のことを言います。しかし作られた時代は決して「高麗王朝時代」ではなく、「朝鮮王朝時代」に作られたものなのです。

 

なぜ「高麗」なの!?

「高麗」という言葉をなぜ用いたのかははっきりとしてはいないようですが、日本の桃山時代の茶人たちが憧れと敬意を表していたことは紛れもないとされております。また当時の茶碗の格付けでは「一、井戸、二、樂、三、唐津」などと高麗茶碗を最高の茶碗として高く評価をしていたようです。

 

高麗茶碗は日本独自のもの!?

高麗茶碗の美意識は今現在まで引き継がれ、我が国の国宝にしてされている茶碗に、「井戸茶碗、銘:喜左衛門井戸」があります。実は、高麗茶碗が作られた本場の朝鮮半島には、陶片以外に伝世した井戸茶碗というものは全く残されていないことが調査などでわかってきているようです。つまるところ井戸などに代表される高麗茶碗は日本の茶人が見出して愛し、日本人の美意識によって長く培われきたものと考えられています。

朝鮮半島では茶碗で無かったものを日本の茶人が茶碗に見立て、惚れ込み、また朝鮮半島の窯場にわざわざ注文をして焼かせた茶碗こそが「高麗茶碗」なのです。

 

高麗茶碗の種類

高麗茶碗は実に種類が多く、それぞれ個性的な形をもち、また名称もそうであります。名称に関して日本の茶人が名付けたものと言われております。見立て品と注文品と二つに大別されております。

・象嵌系  - 狂言袴
・粉青系  - 三島、刷毛目系 - 刷毛目、粉引
・白磁系  - 井戸、熊谷(こもがい)、玉子手、堅手、雨漏、割高台
・灰青砂器 - 柿の蔕(へた)、蕎麦、斗々屋(ととや)
・注文品系 - 彫三島、御所丸、呉器、金海、伊羅保(片身替、黄、釘彫)、御本、半使

当店茶の湯喫茶におきまして、

※二〇二一.三月二十三日~四月二十二日まで「第一期:高麗茶碗を楽しむ。」
※二〇二一.四月二十三日~五月二十二日まで「第二期:高麗茶碗を楽しむ。」
※二〇二一.五月二十四日~六月二十三日まで「第三期:高麗茶碗を楽しむ。」

と三期にわたり高麗茶碗企画展を開催いたします。

 

当店では新旧問わず高麗茶碗の作品を買取りしております。

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