茶の湯日記

茶の湯の銘ー季節のことば「秋-天気・気象」

≪秋の銘ー天気・気象≫

・新涼(しんりょう)

盛夏が過ぎて大気に涼しさやすがすがしさを感じ始めた気候をさします。暑さの中に少しずつ秋の気配が感じられる様子。

・秋麗ら、秋麗(あきうらら、しゅうれい)

秋晴れの暖かうららかな日のことをいう。

・秋日和(あきびより)

澄みわたった空、物がみな冴えて綺麗に美しく見える秋らしい晴れた日をいう。

・菊日和(きくびより)

秋の代表花「菊」が満開の頃の気候をいう。

・秋高し、天高し、秋天(しゅうてん)

空気が澄んでいる秋の空はいつもより高く感じられることをいう。

・秋光、秋色(しゅうこう、しゅうしょく)

秋の日差しを秋光といい、それに加えて月や星の光、草木の色づきなど秋の景色や気配を秋色と表現する。

・秋陰(しゅういん、あきかげり)

秋の曇り空をいう。

・金風(きんぷう)

初秋から晩秋までの秋風をさす。

・初風、初嵐(はつかぜ、はつあらし)

立秋を過ぎて初めて吹く風を「初風」、強風を「初嵐」と呼びます。

・爽籟(そうらい)

秋のさわやかな風の響き。「籟」には風がものに当たり立つ音を意味する。

・野分、野分跡(のわき・のわけ、のわきあと)

秋の野の草花を倒すかのように吹く強い風をいう。その風が去った跡のようすを「野分跡」という。

・二百十日、二百二十日(にひゃくとおか、にひゃくはつか)

立春から数えて二百十日目と二百二十日目に吹く強い風をいう。九月一日・十日頃は日本列島を台風が通過することが多い。

・秋雨、秋霖(あきさめ、しゅうう、しゅうりん)

秋に降る雨。秋の長雨を秋霖という。

・秋時雨(あきしぐれ)

一時的に降ったり止んだりする秋の雨をいう。

・白露(しらつゆ)、露光る、露けし

晴れた晩秋の朝に草木に見られる水滴をさす。露けしは露にぬれてしっとりとした風情をいう。

・菊の露、菊のしずく

菊の花にたまった露。飲むと長生きするいわれた。

・籬の露(まがきのつゆ)

竹、柴などで粗く編んだ垣根に絡まるつる草や菊、野草に宿る露のこと。

・露時雨(つゆしぐれ)

露が降りて雨に濡れたように見える景色をいう。

・川霧、朝霧、夕霧、夜霧

微細な水滴が大気中に浮遊するために遠くがうっすらとぼやけて見える現象を秋では霧という。反対に春は霞(かすみ)。

・秋霜、秋の霜(しゅうそう、あきのしも)

晩秋にみる霜のこと。

・星月夜(ほしづきよ、ほしづくよ)

空気が冴えて澄んでいる秋の夜空に群星が月に照らしだされ明るく輝いている様子をいう。

・不知火(しらぬい)

海の沖合に大小無数の明かりが点滅し離合集散する現象をいう。

 

次回は、茶の湯の銘ー季節のことば「秋ー海川・山里の風景

※参考文献「茶の湯の銘 季節のことば(淡交社)」

 

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