四月十七日は鹿児島県鹿児島市のお客様よりお抹茶道具とお煎茶道具の出張買取りのご依頼をいただきました。
お客様は茶道と煎茶道の先生をされてこられましたが、残念ながら腰と膝の不調が悪化し、教室を続けられることを断念されました。そしてお教室で使われていたお茶道具類を処分するにあたって買取りをしていただきたとのご依頼を頂戴しました。
当日はお客様とお道具にまつわるお話や、当時の思い出などを交えながらお道具を一点ずつ拝見させていただきました。
煎茶道具の中には清風与平作のものなど一点で評価できるお道具はあったものの、残念ながら傷があるものが多く見られました。煎茶道具に至っては現在人気があり評価できるものが多いのですが今回は傷が何よりも残念でございました。
抹茶のお道具はお稽古道具を中心にお茶碗をはじめお棗・お茶杓・お水指・蓋置・香合・お釜まで各種ありました。その中でも状態やデザインで一点で評価できるものは分けさせていただきました。そのように拝見を通して一点で評価できるものとそうではないまとめてでの評価のものとを仕分けしていきました。
拝見後は昨今の抹茶道具の低迷事情をご説明し、さらに煎茶道具は傷の残念さをお伝えさせていただき査定報告をしました。ここでひとつ、お茶を一服点てて飲む時間すら惜しむ現代社会においてはもはや不用品と認識されつつあるのではないかと思います。「忙しい・時間がない」ということを理由に日本の伝統文化は忘れ去られてしまうのでしょうか。今回先生から勉強させていただいたことは「忙しいという漢字の作りを考えてごらんなさい。心を亡くす。と書くんだよ。」これには「はっ」とさせられました。人は簡単に「忙しい忙しい」というけれどこれは簡単に言ってはならない言葉だと思いました。確かに時間に追われ忙しく働いているといつの間にか「こころ」の交流を亡くしていっているような気がします。これを教訓に「忙しい」という言葉を使わず、そのような状況であったとしても「こころ」を養うこと、交流させることを忘れてはならないのだと思いました。お抹茶一服のご縁がそれを教えてくれたような気がします。そして「茶の湯」というこの素晴らしい文化の橋渡しをキチンと担っていかなければならないと再認識させていただきました。
話が長くなりましたが、査定の報告にご納得いただき沢山のお道具をお譲りいただけることとなりました。
今回お譲りいただきましたお道具たちは次の欲しい方のもとへとキチンと橋渡ししてまいります。
この度は数ある業者の中より当店をお選びいただきましたことに感謝すると同時に、コロナ禍冷めやらぬ中、遠方よりご依頼をいただき誠にありがとうございました。
ご家族・ご親戚で お茶を教えておられた
お茶を習われておられた
お道具を収集しておられた
今では使わなくなったお茶道具きちんと買取りします。
新旧・書付お稽古道具問わず丁寧に拝見させていただきます。
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