≪新年の銘ー暮らし≫
・若水、井華水、初手水(わかみず、せいかすい、はつちょうず)
元旦の朝に汲む水のこと。その水で手を清めることを初手水。古く立春の火に宮中で天皇に捧げる水を井華水といったようです。
・大服、大福、皇服(いずれもおおぶくと読む)、福茶⇒賀客(がきゃく)
元旦の若水で入れた煎茶に小梅や結び昆布を加えたものをいう。家族が揃って飲み、年賀の挨拶に訪れた客人(賀客)にもふるまいます。
・鏡餅、御鏡(かがみもち、おかがみ)
正月用のお供え餅は三宝の上に重ねて、橙(だいだい)、串柿、楪(ゆずりは)、裏白(うらじろ:常緑性の大形のシダ)などの縁起物を飾ります。
・楪(ゆずりは)
常緑高木。新葉が成長してから古い葉が落ちることから新旧交代の縁起物として正月飾りに用いる。
・裏白(うらじろ)
シダ植物で、正月では夫婦の共白髪(ともしろが=長寿)と和合を象徴する意味で葉の裏が白く左右対称のものを用いる。
・二日(ふつか)⇒書初、掃初、初夢、初湯、初荷
書物、掃除、入浴、荷送・荷受などの新年の初仕事は一月二日に始めるのが吉とされている。初夢は二日の夜に見た夢。
・三が日
一月一日から三日までの正月気分をいう。
・謡初、松囃子(うたいぞめ、まつばやし)
新年に初めて謡曲(ようきょく)をうたうこと。江戸幕府の殿中にて一月の三日に行われるものは松囃子と呼ばれました。
・初茶の湯、初釜、初点前、釜始(はつちゃのゆ、はつがま、はつてまえ、かまはじめ)
新年初の茶会・茶の湯の稽古のことをいう。
・初暦、暦開(はつごよみ、こよみびらき)
新しいカレンダー。それを使い始めること。
・春着、春小袖(はるぎ、はるこそで)
正月用に新調した晴着のこと。
・恵方、吉方(えほう)⇒恵方詣(えほうもうで)
歴注で定められたその年の歳徳人(としとくじん)が宿る方角。その方角にある神社に詣でる「恵方詣」。近年は節分の風習がみられる。
・探梅、梅探る(たんばい、うめさぐる)
鑑賞や詩・句作のために早咲きの梅を探し歩くこと。
次回は、茶の湯の銘ー季節のことば「新年ー年中行事」
※参考文献「茶の湯の銘 季節のことば(淡交社)」
当店では新旧・書付ものからお稽古もの問わず
お茶道具であればきちんと拝見、買取りさせていただきます。
●LINEでのお問い合わせはコチラをご利用くださいませ●
コメント