≪新年の銘ー年中行事≫
・人日(じんじつ)
旧暦一月七日に行われた節供。中国前漢時代の東方朔(とうぼうさく)が記した一日に鶏、二日に狗(いぬ)、三日に猪、四日に羊、五日に牛、六日に馬、七日に人、八日に穀(こく)を占うという書による。この日には生命力の強い若菜を入れた七草粥(ななくさがゆ)を食べて一年の無病息災を祈りました。
・七草、七種、若菜(ななくさ、わかな)
せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろの七種。
・宝恵籠、戎籠(ほえかご、えびすかご)
一月十日の大阪は今宮戎神社の祭礼「十日戎」で使われる駕籠(かご)。紅白のちりめんで装飾され芸妓衆(げいこしゅう)が乗り「ほーえかご」と囃しながら参詣する。
・小正月(こしょうがつ)、女正月(おんなしょうがつ、めしょうがつ)⇒小豆粥、十五日粥(あずきがゆ、じゅうごにちがゆ)
一月十五日のこと。この日は小豆粥を食べて邪気を払う日とされています。正月行事で忙しくしていた女性たちがやっと正月気分を味わえる日という意味で女正月とも。
・左義長、三毬打(さぎちょう)、どんど焼
一月十五日に門松や注連飾り(しめかざり)などを焼く行事。その日で体を温めると災難を免れ若返るとされました。元来は十五日と十八日に御所の清涼殿の東庭にて行われていた火祭り。青竹を束ね立て、毬打(ぎっちょう:毬を打って遊ぶ木槌)を三本結び、この上に吉書(年始に天皇に奉(たてまつ)る文書)や扇子などを添えて焼いたものが語源とされており、全国的にはどんど焼と呼ばれる。
次回は、茶の湯の銘ー季節のことば「新年ー動植物」
※参考文献「茶の湯の銘 季節のことば(淡交社)」
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